「[[.NET 開発基盤部会 Wiki>http://dotnetdevelopmentinfrastructure.osscons.jp]]」は、「[[Open棟梁Project>https://github.com/OpenTouryoProject/]]」,「[[OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会>https://www.osscons.jp/dotNetDevelopmentInfrastructure/]]」によって運営されています。

-[[戻る>人工知能(AI)]]
--[[AIのアルゴリズム・モデル]]
--[[AIの活用例]]
--[[ロボティクス>人工知能(AI):ロボティクス]]
--AIプロジェクトのマネジメント

*目次 [#k71255ac]
#contents

*概要 [#x2ad7fd7]
ルールベース → [[機械学習>機械学習(machine learning)]]、[[深層学習>深層学習(deep learning)]]

*詳細 [#t84af5ce]

**違い [#h0f6364f]

***企画 [#b53444c9]
[[PoC>#md4f8042]]的

***色々な難しさ [#a6b82222]
-エラーの責任~
混同行列([[侵入検知>SC:対策技術 - 防御・侵入検知#xd5beea2]]でもあったアレ)
|実値\予測値|異常がある(Positive)|異常がない(Negative)|h
|異常がある(Positive)|真陽性(TP:True Positive|偽陰性(FN:False Negative|
|異常がない(Negative)|偽陽性(FP:False Positive|真陰性(TN:True Negative|

-中身を説明できない。

-倫理的・法的・社会的課題~
(ELSI:Ethical, Legal and Social Issues)

***開発の流れ [#f4ee2a83]
→ [[AIの開発>#k889e177]]

***保守・運用 [#ob4329db]
AIの運用と更新があるので、~
保守・運用の重要性が高い(→ [[ポイント>#p8079bde]])。

**組織と文化 [#x6e66bce]
AI活用を拡大するための組織~
主な挑戦は技術ではなく文化

***体制 [#q4eb10bc]
-チームの構築~
[[強いマトリックス型>PMP:環境 - 組織のシステム#k080b079]]
--Hub(中心となるグループ)
--Spork(ビジネスユニット)
--Gray Area(繋ぐ領域)

-CTO直下
--決裁権がある。
--ビジネスインパクトが解る。
--技術もプロダクトも解る。

***成功例と失敗例 [#r214922d]

-失敗した企業の例
--発注ベースで取り組んでいる。
--技術やプロダクトが解っていない。
--現場の理解が得られずデータが集まらない。

-成功する企業の例
--内製化に成功している。
--人材の戦略的育成
--担当者と現場の協力体制
--スピード感のある柔軟な進め方

**AIの開発 [#k889e177]

***ステップ [#za95750b]
-ビジネス・イシューをブレークダウン~
(AIが得意な所を発見して適用する)

-[[アルゴリズムの選択>#pc96eef3]]

--それぞれのモデルで[[目的関数(損失関数)>ニューラルネットワーク(学習)#l7995afd]]を設計する。

--論文レベルで良いモデルを選択する。

-[[データの収集>#lae152b1]]

-[[試作モデルの開発と評価>#kfe5bc49]]

***アルゴリズムの選択 [#pc96eef3]
アルゴリズムのアーキテクチャをデザイン

-確認事項

--タスク要件の確認

---画像認識で言うと[[目的軸、時間軸、次元軸>画像処理とコンピュータビジョン(AI)#a7d55b7a]]など。

---タスク要件を間違うと出口なき開発(≒ 地獄)へ突入する。

--データ要件の確認

---データ取得が可能か?~
運用でないと or 運用ですらデータ取得できない。

---ラベル定義が可能か?~
・人間すら正解が解らない。~
・[[学習方法の選択肢>機械学習(machine learning)#aeb76d7f]]も検討

--説明性の要件を確認~
ただし、以下は異なる可能性。

---研究領域の説明性
---事業領域の説明性

-組み合わせも可能。

--[[深層学習>深層学習(deep learning)]]

--[[機械学習>機械学習(machine learning)]]
---[[HMM(隠れマルコフモデル>機械学習(machine learning)#mcb6a10f]]
---[[サポートベクターマシン>機械学習(machine learning)#mcb6a10f]]~
---[[ベイジアンネットワーク>機械学習(machine learning)#dd0f4610]]

--その他
---進化論的計算
---ファジィ理論

***データの収集 [#lae152b1]
-中長期的なデータ収集設計の重要性
--取得に時間がかかる。
--後戻りができない。

-設計の手順

--実現したいことを整理

--実現に向けて必要なデータを整理
---構造的なデータ
---未来の運用を想定
---プライバシーへの配慮~
[[個人情報、個人データ、保有個人データ>SC:法制度 - 個人情報、マイナンバー(法律と制度)#fd9c611d]]

--データを取得できるシステムを構築

---重要要素~
・データセットの収集方法~
 ・画像認識で言うと撮影方法等)~
 ・画角、照明、距離、画質 / FPS~
・[[教師データ>機械学習(machine learning)#m79c9f7e]]の質の担保

***試作モデルの開発と評価 [#kfe5bc49]
-選定~
[[適切なモデルの選択>#pc96eef3]]

-作成
--[[フレームワーク>深層学習(deep learning)#aee683ea]]の活用
--[[収集したデータ>#lae152b1]]の活用

-評価

--精度評価指標には色々ある~
タスクに合わせて精度評価指標を選択

---[[エラーのタイプによる指標>データマイニング(DM)- CRISP-DM#uf759972]]

---画像認識の指標
|指標|説明|h
|IoU|物体検出の指標|
|AP|物体検出の各クラスのクラス分類の指標|
|mAP|物体検出の全クラスのクラス分類の指標(= (AP1 + AP2 + ... + APn) / n)|

--精度とどう向き合うか?

---精度 ≠ 100%~
・PM~
 ・スコープの定義~
 ・期待値のコントロール~
・実装~
 UI / UX、運用でカバー~
 ・確信度毎に通知方法を変える。~
 ・確信度と判断基準を出力する。~

---[[追加学習>機械学習(machine learning)#w6d3e08c]]の重要性

**ポイント [#n54322e3]

***PoC(概念実証) [#md4f8042]
-PoC(Proof of Concept:概念実証)

-ステップ

--PoCの前の課題分析・仮説構築~
必須で最重要

---課題の特定

---不確実性の特定~
・技術的に解決~
・運用で解決

---仮説を持つ~
・解かり易い仮説~
・YES / NO、数値で答えられる。

---最小工数で検証

--PoCとはリスクヘッジ~
投資の意思決定に資するインサイトが収集できたか~
(洞察ができたか、本質を見抜けたか)が重要

---仮説を検証可能なサンプル・データを収集する。
---簡易なモデルを用いて結果を見てみる。
---仮説のTrue / Falseが明らかになる。
---新たに発生した不確実性 / 問題点を整理
---上記の不確実性 / 問題点を解決できるか検討する(PoC2)。

--PoC後に投資の意思決定をする。

--[[本開発・導入>#f4ee2a83]]、[[運用>#ob4329db]]

***アジャイル [#r11d527b]
-試してみないと解らない(仮説検証の試行錯誤を含む)。
-適応型ライフサイクル(アジャイル手法、変化駆手法)が基本。

***評価方法の決定 [#w996fad2]
プロジェクト目標を明確化して共有する。

-難易度への理解
-ベンチマーク方法の策定
-指標の決定

-参考:[[AIのアルゴリズム・モデル]]

***説明可能なAI [#if5c23fc]
-XAI(Explainable AI、説明可能なAI)

-例えば「人への高度な提案」のようなケースで要求される。
--疾患の発見
--与信審査
--新商品開発
--火災、犯罪、交通事故予測

-参考:[[AIのアルゴリズム・モデル]]

***自社オペレーション [#ta44e4f5]
(✕:業務委託

-[[データの収集>#lae152b1]]
-[[教師データ>機械学習(machine learning)#m79c9f7e]]の作成
-[[保守・運用>#p8079bde]]

***保守・運用 [#p8079bde]
-[[MLOps>機械学習(machine learning)#s81c0338]]プロセスの構築
--[[追加学習>機械学習(machine learning)#w6d3e08c]]
--[[CX(CI/CD、CT/CM)>機械学習(machine learning)#g816eacf]]

-推論システム
--システムの冗長化
--[[GPU>深層学習(deep learning)#y9b7e27c]]リソースのプランニング

***PDCA速度の向上 [#o13d8c3f]
リリース後の改善する計画も必要

***品質保証 [#t0d7f06c]
-5つの軸とそのバランスで品質保証の活動を評価

--Data Integrity
---質においても量においても適切かつ充分なデータの確保と、
---学習用データと検証用データが独立しているかどうかなどについて考慮

--Model Robustness~
モデルの精度と頑健性、デグレードなどについて考慮

--System Quality~
AI プロダクト全体の品質の確保について考慮

--Process Agility~
プロセスの機動性について考慮する(アジャイル、MLOps的)。

--Customer Expectation~
よい顧客との関係性について考慮

-検証技術のツール化(DeepSaucer~
https://github.com/hitachi-rd-yokohama/deep_saucer

--形式手法活用網羅検証~
機械学習モデルを論理式にエンコードし、形式手法によって網羅検証
--ニューロンカバレッジ~
テスト与えられたテストケースの集合によりどのニューロンがテストされたかを可視化
--リファレンスモデル照合テスト~
正解値のついていないテストケースに疑似的な正解値を付与しテスト自動実行
--メタモルフィックテスト~
テストケースの入力値に微細な変更を加えても出力値が変わらないことを検査
--外れ値自動生成テスト~
人手では作成困難な外れ値・異常値を自動生成することでロバスト性を効率的に検査
--不確実性ベーステスト~
訓練データの不足などに起因する認識論的不確実性のロバスト性評価・改善

**アンチパターン [#yac3a0a4]

***[[組織と文化>#x6e66bce]] [#v02c4ff9]

-主な挑戦は技術ではなく文化

-ビジネス上の価値を見誤る。
--技術はオープン化の流れ。
--データに価値がある。

-実現可能性を見誤る。
--特定の手法に入れ込み過ぎない。
--高度な手法が良いとは限らない。

-時間軸を見誤る。

--試してみないと解らない~
(仮説検証の試行錯誤を含む)。

--見切りをつける。
---データと精度
---可能性の検討

-少数のケースを超える戦略がない。

***[[ポイント>#n54322e3]] [#z7ed47f4]
-Po死
--費用対効果の説明ができなかった。
--成功・失敗のインサイトに価値が無い
--精度≠100%(AIは100%は無理、でも人間も無理。)。
--[[導入>#b53444c9]]ノウハウ、[[運用>#ob4329db]]ノウハウがない。

-スケジュール遅延([[アジャイルで対応>#r11d527b]])
-不明瞭なゴール([[評価方法の明確化で対応>#w996fad2]])
-作業の質低下([[自社オペレーションで対応>#ta44e4f5]])

**事例 [#o575d3f2]

***AI原料検査 [#m374c02b]
-ビジネス価値があり、経営層からの理解とバックアップがあった。
--自社の理念に結びついている
--現場が苦労し困っている
--業界に共通の課題

-[[立上げプロセス>PMP:立上]]はテクニカル・フェロー自身が担当
--アプリは自社、AIは協業(覚悟のある2社)、設備は中小企業。
--経営層、幹部には丁寧に解説・説明。
--その他、公募精度などを作った。

-試作機は2ヶ月程度でできた。
--(最初は)工場では全く見向きもされなかった
--(最初の)テストで200以上の指摘事項を受け不合格
--一生懸命やっていると現場の人たちが助けてくれるようになった。
--[[(良品の)撮影のフィジカル系(撮影環境)の模索>AIの活用例#o6ad8a75]]がポイントだった。

***[[ゴミ識別AI搭載自動運転クレーン>画像処理とコンピュータビジョン(AI)#l5485c45]] [#b4c89dd3]
-ビジネス価値があり、経営層からの理解とバックアップがあった。
-足りないAIスキルは外部ベンダーをパートナーに選定し適切に協業する。
-AIベンダーは技術よりコンセプトを固める所のパフォーマンスを重視した。
-オペレーターとディスカッションしシステムに反映して行くプロセスを繰り返した。
-AI開発が必要な部分をできるだけコンパクトにしてスピーディーに開発した。
--コンセプトで教師データを用意してしてトライ・アンド・エラー
--AIの眼から判断した情報とクレーンを操作するロジックの結合部分を開発

*参考 [#hec11dcb]
-AIの基盤となるデータに「ラベル付けの間違い」が蔓延、その影響の深刻度 | WIRED.jp~
https://wired.jp/2021/05/10/foundations-ai-riddled-errors/

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS