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目次 †
概要 †
品質マネジメントとは、ステークホルダーの目的に合致するために、プロジェクトとプロダクトの
品質要求事項の計画、マネジメント、コントロールに関する組織の品質方針を組み込むプロセス。
詳細 †
品質マネジメント †
成果物(プロダクト / サービス / 所産)の要求事項を満たす各種の取り計らい。
品質と等級 †
等級が低くても受け入れられることがあるが、品質が悪いと通常は受け入れられない。
- 等級(グレード): 同一の用途を有する技術的特性が異なるプロダクトやサービスの区分
- 品質 : 本来備わっている特性がまとまって、要求事項を満たす度合い。
検査より予防 †
予防コストは、評価コスト+不良コストより少ないため。
- 検査:引き渡される成果物からエラーを無くす。
- 予防:プロセスからエラーを無くす。
正確さ(数)と精密さ(量) †
- 計数サンプリング:結果の合否
- 計量サンプリング:適合度合いの連続的尺度を用い、測定結果に等級付ける。
- 管限界
統計的に安定したプロセス・パフォーマンスで一般的に見られる変動範囲
上方管理限界、下方管理限界の間は、± 3 の 6σ になっている。
- 上方管理限界線(UCL:Upper Control Limit)
- 中心線(CL:Center Line)
- 下方管理限線(LCL:Lower Control Limit)
- 許容誤差
当該プロセス・パフォーマンスで許容可能な結果の指定範囲
品質管理活動の起源 †
フィリップ・B・クロスビー †
無欠陥の実務慣行を考案
ジョセフ・M・ジュラン †
- 品質と等級
- 使用適合性:"使い手"の真のニーズ(品質要求)を満たした製品を作るべき。
W・エドワーズ・デミング †
- 品質をマネジメントの問題と捉えた(作業者レベルではコントロール不可能なものがある)
- 総合的品質管理 : Total Quality Management(TQM)の立役者
ウォルター・A・シューハート †
- 統計的品質管理の父。
- TQMの始祖、広めたのはファイゲンバウム、デミング
- 管理図の技法、PDCAサイクルなどを考案した。
品質管理活動の手法 †
全社的品質管理 : Total Quality Control(TQC) †
全員で「品質管理」を、やりなさいということ。
総合的品質管理 : Total Quality Management(TQM) †
- トップのリーダーシップのもとに、組織が一丸となった品質管理活動
- 創始者 : ファイゲンバウム、立役者 : デミング
シックスシグマ(米モトローラが開発した品質管理手法) †
- 変動を分析する、測定ベース/データドリブンの変革手法(プロセス改善と変動低減に注目した手法)
- 品質特性値が(平均値標、標準偏差σ)の正規分布に従う製品不良の発生状態において、
「100万回の作業を実施しても不良品の発生率を3.4回に抑える」
= 6σ(通常は、3σ)を目指したことに由来する。
- DMADV : 新規のプロセスやプロダクトに適用する。
Define(定義)、Measure(測定)、Analyze(分析)、Design(設計)、Validate(検証)
- DMAIC : 既存のプロセスやプロダクトに適用する。
Define(定義)、Measure(測定)、Analyze(分析)、Improve(改善)、Control(管理)
- リーン・シックスシグマ : シックスシグマ+リーン生産方式
従来のDMAIC手法とトヨタ生産方式を融合手法
カイゼン †
能力成熟度モデル統合(CMMI) †
- 組織のパフォーマンスを向上させる枠組み。
- 工学、PM、組織開発の分野に適応される。
- 5つの発達段階がある。
- レベル1 : 初期
- レベル2 : 管理された
- レベル3 : 定義された
- レベル4 : 定量的に管理された
- レベル5 : 最適化している。
品質工学(TM:タグチメソッド) †
- 概要
製造ではなく、設計・開発の技術力をマネジメント対象とした、
顧客満足度/生活者満足を目的とした、コストダウン手段
- 分野
- 開発設計段階(パラメタ設計→損失関数)
- 生産段階(損失関数)
- 手法群(MT法、T法)
品質管理活動のTT †
QC七つ道具 †
QC七つ道具(統計的品質管理の基本) †
# | ツール | 説明 |
1 | 特性要因図 | 魚の骨図、石川ダイアグラムとも呼ばれ、問題の結果と原因の関係を示す。 |
2 | フローチャート | (システムやプロセスの)フロー。 目標達成の論理的な手順、要素間の相互関係、行動・反応の因果関係を示す。 |
3 | チェックリスト/チェックシート | ・チェックリスト:決められた手順が実行されたことを確認するツール。 ・チェックシート:欠陥を特定する関連する属性データを収集する。 |
4 | 統計的品質管理 | |
4-1 | | 管理図 | 仕様限界、管理限界(上方/下方管理限界)、許容誤差(許容上限/下限) |
4-2 | | 散布図 | 縦軸、横軸に2項目の量や大きさ等を対応させ、データを点でプロットしたもの。 相関パターン(正の相関、負の相関、ゼロ相関)を読み取ることができる。 |
4-3 | | ヒストグラム | 横軸に階級、縦軸に度数をとり、棒グラフと累積構成比を表す折れ線グラフの複合グラフ |
4-4 | | パレート図 | ヒストグラムの一種で、値が降順にプロットされており、これは優先順位を表す。 |
新QC七つ道具 †
(品質マネジメントとコントロールのツール)
# | ツール | 説明 |
1 | 連関図法 | 発生要因が複雑に絡み合った問題について、それらの因果関係を矢印で結び、主要因を追求する。 |
2 | 親和図法 | 混沌とした問題について、収集した多くのデータを親和性によって整理して、問題の構造を明らかにする。 |
3 | 系統図法 | 問題を解決するために、目的と手段を系統づけていくことによって、適切な手段を見出す。 |
4 | マトリックス図法 | 二つの要素を行と列の二次元に配置し、その交点に着眼して、問題解決の糸口を見つける。 |
5 | マトリックス・データ解析法 | マトリックス図に与えられた数値データを二次元の図表に整理し、問題解決の糸口を見出す。 |
6 | アロー・ダイアグラム法 | 問題を解決するための多くの作業が複雑に絡み合っている場合、各作業の関連と日程をネットワーク図で表わす。 |
7 | PDPC(Process Decision Program Chart)法 | 計画を実施していく際の不測の事態を予測し、不測事態が発生したときの代替案を挙げ、目標達成のための過程を図に表わす。 |
ベンチマーキング †
類似アクティビティを調査してパフォーマンス基準を得る。
実験計画法 : Design Of Experiments(DOE) †
- 効率のよい実験方法を設計し、結果を適切に解析する統計学の応用分野。
- プロセスの主要な要素を一つづつではなく一度にすべて変化させて最適化する。
- 結果に特に大きな影響を与える要因(要素や変数)を明らかにする。
統計的サンプリング~ †
無作為にサンプルの抽出行い、許容できる分散の範囲内に収まるか検査、
サンプルの検査結果が母集団全体に関する結論であるとみなす手法
- 検査対象の母集団から、一部をサンプルとして抽出する。
- サンプルは、制御力を測定して品質を検証するために採取する。
- サンプリング・リスクと工数・コストのバランスを考慮する。
- サンプルの頻度とサイズは品質マネジメント計画プロセス中に決定
デザイン・フォー・エックス †
- 設計の最適化のための(技術的な)設計ガイドライン
- プロダクトの最終特性を制御して改善する。
- 結果として、QCDFが向上する。
- さまざまな特性を制御・改善する。
- 組立/製造
- コスト
- 品質(信頼性/安全性/使い勝手/機能展開/サービス)
その他の品質計画ツール †
- フォース・フィールド分析
アイデアに関する以下を洗い出して評価することで、
アイデア展開の是非や方法について考える意思決定ツール
- 推進する力(Forces For)/ 推進すべき理由・論点
- 抵抗する力(Forces Against)/ 反対する理由・懸念の論点