「[[.NET 開発基盤部会 Wiki>http://dotnetdevelopmentinfrastructure.osscons.jp]]」は、「[[Open棟梁Project>https://github.com/OpenTouryoProject/]]」,「[[OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会>https://www.osscons.jp/dotNetDevelopmentInfrastructure/]]」によって運営されています。 -[[戻る>PMP:試験]] *目次 [#a5dad242] #contents *概要 [#v3588156] 計画時の見積(コスト・スケジュール(出来高))に基づき、コスト・スケジュール差異を定量的に評価可能 *詳細 [#b17fec5d] **アーンド・バリュー・マネジメント(EVM) [#ued0313f] ***概要 [#b9517ed7] -クリティカル・パスの概念に基づいている。 -コスト・スケジュール(出来高)の観点で定量的に評価可能 -コスト・マネジメントの技法として言及され、下記を求められる点に特色がある。 --計画時の見積(コスト・スケジュール(出来高))からの差異を定量的に評価可能 --進捗の進み/遅れのような指標(スケジュール差異)を、~ 日数/時間ではなくコストに基づいて評価できる(コスト → スケジュール)。 ***出来高 [#b5a1031a] Earned Value:出来高 -出来高とは、作業の到達度。 --実施した作業(のアウトプット)と、作業の承認済み予算額 --実施した作業(のアウトプット)を、金銭価値に換算している。 --x軸:時間軸、y軸:原価軸のグラフ上で表される。 -出来高(EV・PV)グラフの書き方~ x軸:時間軸、に対応するy軸:原価軸には、&color(red){実コスト(AC)ではなく、};~ &color(red){実施した作業(のアウトプット)に対応する、計画時の予算コスト};をプロットする。 ***方法 [#p64096fc] -以下が比較される。 --プロジェクト計画時の見積(コスト・スケジュール(出来高)) --ある時点までにプロジェクト・チームが完成したコスト・スケジュール(出来高) -比較結果から、~ プロジェクトが計画時の見積(コスト・スケジュール(出来高))からどれほど乖離しているか?~ 既にプロジェクトに投入されたコスト・スケジュール(出来高)から標準が与えられる。 --完了時点までにどれほどの原価が使用されたか、見積もりとのコスト差 --完了時点までにどれほどの時間が使用されたか、見積もりとのスケジュール差 ***基本情報 [#d0cf7f6a] 以下の基本情報が必要になる。 -[[WBS>PMP:計画 - 範囲#ufcfb77c]] -[[マスター・スケジュール>PMP:計画 - 時間#h29d4546]] -三要素~ 以下がx軸:時間軸、y軸:原価軸で書かれた二次元グラフで表現される。 --計画~ &color(red){計画時は、コスト・スケジュール(出来高)が一致している状態。}; ---PV: Planned Value~ プランド・バリュー(出来高"計画"値)~ ※ 計画時のコスト・スケジュール(出来高) >↓ ↓ ↓ : 計画(PV)は実績(EV・AC)に分解される。 --実績~ &color(red){実績は、計画からコスト・スケジュール(出来高)が乖離する。};~ ※ 実際のコスト・スケジュール(出来高)~ PVに対するコスト・スケジュール(出来高)の差異 ---EV: Earned Value~ アーンド・バリュー(出来高"実績"値)~ ※ 実際の出来高(PVに対する出来高の差異) ---AC: Actual Cost~ アクチュアル・コスト(実コスト)~ ※ 実際のコスト(PVに対するコストの差異) ---上記に基づき、スケジュールの差異を求める。 -BAC: Budget at Completion --完了までの当初予算 = PVの合計値(完成時総予算) --コストを意味するが、計画値なので、出来高との乖離も無い(∴ EVとも計算可能)。 --予算との差を求める時は、BACから引く。 ***参考 [#z906252c] -[[アーンド・バリューの画像検索>https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC&tbm=isch]] -アーンド・バリュー・マネジメント - Wikipedia~ [[https://ja.wikipedia.org/wiki/アーンド・バリュー・マネジメント>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88]] **アーンド・バリュー分析(EVA) [#s333924d] -情報を基に評価値(差異)を算定する。 -何れの指揮も先頭はEVである。 ***コスト(C) [#q15ad345] 差異 (V)と効率指数(PI)がある。 -コスト差異 (CV: Cost Variance)~ 現在までの進捗状況である、あるx軸(時間軸)の1点で切った時の、 --プロジェクトの出来高実績値(EV)と実コスト(AC)の「差」。 --0 以上(AC <= EV)であればスケジュール的に良好 = EV - AC -コスト効率指数 (CPI: Cost Performance Index)~ &color(red){最も重要な尺度};で、現在までの進捗状況である、あるx軸(時間軸)の1点で切った時の、 --プロジェクトの出来高実績値(EV)と実コスト(AC)の「比率」。 --1.0 以上であればコスト効率は良好(コスト差異の比率にした版) = EV / AC ※ コストに関しては、PV(x軸(時間軸))ではなく、EV と AC (y軸(原価軸))を比較する。 ***スケジュール(S) [#u0232fe1] コチラも同様に、差異 (V)と効率指数(PI)がある。 -スケジュール差異 (SV: Schedule Variance)~ 現在までの進捗状況である、あるx軸(時間軸)の1点で切った時の、 --プロジェクトの出来高実績値(EV)と出来高計画値(PV)の「差」。~ &color(red){(EVのy軸(原価軸)→(投影)→ PVのx軸(時間軸)との差)}; --0 以上(PV <= EV)であればスケジュール的に良好 = EV - PV -スケジュール効率指数(SPI: Schedule Performance Index)~ 現在までの進捗状況である、あるx軸(時間軸)の1点で切った時の、 --プロジェクトの出来高実績値(EV)と出来高計画値(PV)の「比率」。 --1.0 以上(PV <= EV)であれば作業効率は良好(スケジュール差異の比率にした版) = EV / PV ※ PV と EV と言うのは解り易いが、~ これ(x軸(時間軸))を比較して求められるのはスケジュール ***残作業 [#qdf47b02] -残作業コスト~ 完成時総予算(BAC)と出来高実績値(EV)の差が残作業コスト。 = BAC - EV -&color(red){残作業コスト予測 (ETC: Estimate To Completion)}; --残作業をコスト効率指数(CPI)で割った値。~ --= 完成時コスト予測(EAC)から実コスト(AC)を引いた値。 = 残作業 / CPI = (BAC - EV) / CPI = EAC - AC -残作業効率指数(TCPI : To-Complete-Performance-Index)~ 残資源を使用するうえで必要なCPIの測定値 --EACに基づくTCPI~ 残作業 / 残作業コスト予測(TCPI) = (BAC - EV) / (EAC - AC) --BACに基づくTCPI~ = (BAC - EV) / (BAC - AC) ***コスト予測 [#bf77b3ef] -&color(red){完成時コスト予測 (EAC: Estimate At Completion)}; --&color(red){予算時の効率};で進んだ場合 実コスト + 残作業コスト = 完成時コスト予測 = AC + (BAC - EV) = AC + 残作業コスト --&color(red){現在の効率};で進んだ場合 実コスト + 残作業コスト予測 = 完成時コスト予測 = AC + ((BAC - EV) / CPI) = AC + ETC -完成時コスト差異(予測)(VAC: Variance at Completion)~ 完成時総予算(BAC)と、完成時コスト予測(EAC)との差 = BAC - EAC **アーンド・スケジュール(ES) [#v42e10a5] スケジュールの観点 **差異分析と傾向分析 [#sc1e225d] ***差異分析 [#q6a8fc13] -ベースラインと実績と比較し、 --[[スケジュール>#u0232fe1]] --[[コスト>#q15ad345]] -以下を判断するのに使用する。 --差異が閾値の範囲内かどうか? --是正処置、予防処置が適切かどうか? ***傾向分析 [#l99efc55] --パフォーマンスの改善・悪化を判断するために、~ 継続的にプロジェクト・パフォーマンスを分析する。 --BAC vs EACの形でパフォーマンス目標を比較し~ 現在までのパフォーマンスを理解する。 ***分析方法 [#pd5f111b] --[[図表>#s333924d]] --予測 EAC = AC + ボトムアップETC