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目次 †
概要 †
チーム育成、チーム・マネジメント系
詳細 †
マネジメントとリーダーシップ †
比較 †
- マネジメント:期待される既知の行動で導く(短期的な目標)
- リーダーシップ:議論・討議によって導く(長期的なビジョン)
# | マネジメント | リーダーシップ |
1 | 地位の力で指揮 | ガイダンス・影響・協業 |
2 | 維持 | 開発 |
3 | 管理 | 革新 |
4 | 仕組み・構造 | 人間関係 |
5 | コントロール | 信頼関係 |
6 | 直近の目標 | 長期的なビジョン |
7 | いつ、どのように? | なにを、なぜ? |
8 | ボトムライン(最終的な結果) | 水平展開(エクスパンド) |
9 | 現状を受け入れる。 | 現状に挑戦する。 |
10 | 正しく行う。 | 正しいことを行う。 |
11 | 運用上の課題や問題解決に注力する。 | ビジョン、整合、動機付け、インスピレーション |
パーソナリティ †
# | 項目 | 説明 |
1 | 真摯な | 他者をそのまま受け入れる。他人を思いやる姿勢を示す。 |
2 | 礼儀正しい | 適切な振る舞いや、エチケットを適用する能力。 |
3 | 創造的 | 抽象的に考える。モノを違った角度から見る。革新するなどの能力。 |
4 | 文化的 | 価値観 / 規範 / 新年など、他の文化に対する感度の能力の尺度 |
5 | 感情的 | エモーショナル:感情の背景を把握しマネジメントする能力の尺度 |
7 | 知性的 | 複数の能力に渡る知能の尺度 |
8 | マネジメント的 | マネジメント実務の潜在能力の尺度 |
9 | 政治的 | 政治情報と成果実現の尺度 |
10 | サービス志向 | 他者に貢献する意欲 |
11 | 社会的 | 人々を理解しマネジメントする意欲 |
12 | 体系的 | システムを理解し構築する意欲 |
政治/権限/権威 †
政治 †
政治的に対応する能力
- 影響/交渉/自立性/権威に関わる能力
- 組織がドウ機能するかを理解する能力
- 組織情勢を吟味した適切な計画と実施
権限 †
PM
- の権限レベルは、企業方針や企業文化によって異なる。
- は上位経営者から任命された代理者としての権限がある。
権威 †
プロジェクト・メンバーは、PMになんらかの
「権威」を感じて、指示に従い、作業を遂行する。
- 権威の行使
積極的・意図的に権威を行使する。
- 他人の感情に敏感であること。
- 他人を尊重する責任を伴う。
- 体制(組織)
# | 権限/権威の種類 | 要素 | 説明 | 評価 |
1 | 威圧型の権限 | (罰を与える権威) | 圧力/強制/懲罰 | 恐れに訴える。統率力が必要。 | × |
2 | 権威利用型の権限 | (後ろ盾による権威) | 後ろ盾 | 虎の威を借りる狐 | △ |
3 | 正当な権限 | (合法的権威) | 職位 | なるべく褒賞型・専門家型と組み合わせる | △ |
4 | 褒賞型の権限 | (報奨を与える権威) | 報酬 | 報酬を与える権限。 | ◎ |
- 能力(個人)
# | 種類 | 要素 | 説明 | 評価 |
1 | 専門家型の権限 | (専門的権威) | 専門性 | カリスマ、情報、説得(力)、罪悪感 | ◎ |
タックマン・モデル †
概要 †
成立期 → 動乱期 → 安定期(信頼関係の構築) → 遂行期 → 解散期
- 安定期・遂行期を逆に覚えそうで怖い(安定してから遂行)。
- 問題の記述から、安定期・遂行期のどちらを指しているか不明なことがある。
- 一人でも人を入れると、成立期に戻るらしい。
図表 †
# | 期 | 説明 |
1 | 成立期(Forming) | ・顔合わせ、役割・責任の理解 ・独立、閉鎖的 |
2 | 動乱期(Storming) | ・プロジェクト作業の開始 ・閉鎖的状況が続くとパフォーマンスが低下する。 |
3 | 安定期(Norming) | ・相互に支援、調整 ・信頼関係の構築 |
4 | 遂行期(Performing) | ・グループとして機能 ・相互依存関係により課題に円滑に対処。 |
5 | 解散期(Adjourning) | ・プロジェクトが完了 ・終結プロセス、離任、転出。 |
育成 †
- キックオフ・ミーティング
- プロジェクト目標、その他について、意思統一を図る。
- グローバルなチームの場合、
- 先ずは、相互の理解に努める。
- 自社の理念や社風の話はしない。
- コンフリクト・マネジメント
- 避けられないが、マネジメントの成功により、高い創造性 & 良い意思決定に繋がる。
- チームの方向性を一致させる場合は、チーム・メンバの意見を計画に反映させる。
コンフリクト †
コンフリクトを避ける要因 †
チーム行動が悪化する。
- 高ストレス環境
- あいまいな役割
- 複数の上司
- 最先端技術に対する不安
コンフリクトの泉源 †
解決方法(1) †
- コンフリクトは基本的に
- 先ずは、チーム・メンバ同士での解決を試み、
- 難しければ、PMが支援(マネジメント、直接介入)する。
- コンフリクトは、なるべく非公式に解決する。
- コンセンサス(合意)とコミットメント(約束)
に繋がる協調性のあるオープン(≒ 公式)な対話を重視する。
解決方法(2) †
- 「撤退や回避」は最悪、
- 「協力や問題解決」は最高、
- 後はケースバイケースで使分ける。
- 強制や指示
お互い譲らない場合は、↑↓が使用できないので、強制になる。
- 協力や問題解決
- 問題解決の同意として「対峙 / 対決 / 直面」がある。
- 4版以前は、協力、問題解決(対峙 / 対決 / 直面)が別だったらしい。
# | キーワード | 効果 | 勝敗(PM vs Member) | 火種 | 内容 |
1 | 撤退や回避 | 無し | Lose-Lose | 全て残る | 身を引き先送り(準備期間や、他によって解決されるケースもある) |
2 | 鎮静や適応 | 火種を残して部分的解決 | - | 殆ど残る | 同意できる部分(共通点)を強調し、調和・関係維持をする。 |
3 | 強制や指示 | 火種を残して解決 | Win-Lose | 半分残る | 特権や地位を利用して観点を押し付ける。上手く解決できない場合の最後の手段とする。 |
4 | 妥協や和解 | 火種を残して部分的解決 | - | 部分的に残る | 全員が納得できる解決策でコンフリクトを一時的・部分的に解消する。 |
5 | 協力や問題解決 | 全面的に解決 | Win-Win | 解消 | 協調性のあるオープンな対話で複数の観点や洞察を取り込む(お互いに利益ある状況になる可能性)。 問題解決が創造的な代替案の選定だが、協力はコンセンサス(意見の一致、合意)の組合せ。 |
ライフサイクル †
各フェーズでのコンフリクトの原因
# | 立上 | 計画 | 実行、監視・制御 | 終結 |
1 | プロジェクトの優先順位 | プロジェクトの優先順位 | スケジュール | スケジュール |
2 | 事務管理手続き | スケジュール | 技術的問題 | 性格上の対立 |
3 | スケジュール | 事務管理手続き | 人的資源 | 人的資源 |
※ 後フェーズでは
- 計画のスケジュールが重要になり、
- 人的資源のコンフリクトが増す。
動機付け理論 †
マズローの欲求と段階説 †
- あるレベルの欲求が満たされると
- 次のレベルの欲求が
動機付けの要因になる。
# | 欲求 | 説明 |
5 | 基本的・生理的欲求 | 基本的な衣食住に関する欲求 |
4 | 安全・安心欲求 | 物理的な充足感と所有物の保護を求める欲求 |
3 | 社会的欲求 | 親和欲求、愛情、承認、友情を得たいという欲求 |
2 | 自己尊厳の欲求 | 達成感、自尊心、能力を得たいという欲求 |
1 | 自己実現の欲求 | 自らの持つ最高の能力を発揮したいという欲求 |
衛生理論 †
- 健全性の要因(衛生要因)
頭打ちになる。
- 職場環境の課題に関係
- 不満の防止に繋がる。
- 例:給与、手当、作業環境、人間関係
- 動機付けの要因(満足感)
際限が無い。
- 仕事の課題、役割、内容。
- 自己の成長(スキルや能力)
※ 「達成感のある職務設定」こそ重要。
期待理論 †
- ビクター・ブルームによる。
- 良い結果の期待(自分の期待と他人の期待)
- 報酬が得られる期待や可能性の高さが動機になる(自分の期待)。
- また、人間は周囲から受ける期待通りの人物になる(他人の期待)。
達成理論 †
- デイビット・マクレランドによる。
- 達成感+α(人間関係=権力・親和)
- 達成感(達成・成功を求める)
- 権力(他人の行動に影響を及ぼしたい)
- 親和欲求(人間関係、連帯感)
X, Y, Z理論 †
- 独裁的 = 強制的、生存/安全/金銭、処罰/金銭/地位による動機付け。
- 以下のように考えている。
人々は、仕事が嫌いで進んで働こうとしない。
人々は、向上心が無く、監視しなければ職務を果たさない。
人々は、処罰、金銭、地位によってのみ、動機付け可能。
- Y :民主的 = 適切な動機と期待感を与える(自発的に役割を果たす)
- チームを支え、チーム・メンバに配慮し、彼らの声によく耳を傾ける。
- 以下のように考えている。
適切な動機と期待感を与えれば、最高のパフォーマンスを発揮しようとする。
人々は創造的で、プロジェクト目標を絶えず意識している。
責任を快く引き受けて、それらを果たそうとする。
十分な監督が無くても、自らの地位に見合った役割を果たす。
- Z :日式的 = 終身雇用的な忠誠心、生産性の向上
- 従業員の組織に対する忠誠心、生産性を高めることに関連している。
- 終身雇用が一般的だった時代の話(少々と言うか、かなり古い...)
- 従業員の幸せ、雇用の安定により、従業員に高い満足度と士気を与える。
コンティンジェンシー理論(Y+衛星) †
- Y理論+衛生理論の組み合わせ。
- 人々はレベル別のコンピテンシーの達成に継続的に動機付けられる。
タネンバウムとシュミットのコンティニュウム・マネジメント理論 †
- ロバート・タンネンバウムとワーレン・H・シュミット
- PM権限の委譲
- PM権限と、チームの意思決定の自由度を述べたもの。
- 意思決定の責任をチームに委譲すると、PM権限は下がっていく。
シチュエーショナル・リーダーシップ理論 †
- ポール・ハーシーとケン・ブランチャード(シチュエーショナル・リーダーシップ2)。
- 指示
手順が分からないチーム・メンバを対象とする。
- コーチング
経験不足のチーム・メンバを対象とする。
- 支援
大部分を遂行できるチーム・メンバを対象とする。
- 委譲
不測の事態に対し意思決定できるチーム・メンバを対象とする。
その他 †
チーム・マネジメントの前後 †
- 中
- トレーニング
- 動機付け
- コンフリクト解消
- フィードバック
- チーム変更
- 後
- スキルの向上
- チーム力の向上
- 感情面の改善
- コンピテンシー(高業績者の行動特性)の改善
- 離職率の低下
纏まり易いグループ・サイズ †
5 -> 11人と言われている(バスケ -> サッカー)。
権威の行使の方法 †
- 権威スタイルとフェーズ
# | 期 | 説明 |
1 | 成立期 | 指示型・命令型 |
2 | 動乱期 | 説得型・コーチング |
3 | 安定期 | 参加型 |
4 | 遂行期 | 委任型 |
- 推奨の権威タイプ
PM単独としては、下記の前者(個人)の権威タイプが推奨。
- 組織の場合
- 通常:褒賞型の権限
- 役職者:正当な権限(+褒賞&専門家型)
- 表彰と報奨
- 文化的な相違を考慮する必要がある。
- 望ましい行動だけを報奨の対象とする。
- 評価が(、大差無い等)、明確でない場合は、当事者間で調整する。
- チームと報奨
- 勝ち負け式の「ゼロサム的報奨」は、チームの結束を害する恐れがある。
- 敗者のいない「行為への報奨」は、チームの助け合いを強める傾向がある。
マクレガー、マクレランド †
- マクレガー:リーダーシップとマネージメント -> XY理論
- マクレランド:動機付け理論 > 達成理論
プロセス群 †
各プロセス群での実施事項