.NET 開発基盤部会 Wiki」は、「Open棟梁Project」,「OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会」によって運営されています。

目次

概要

PMセミナー(SIer業界向け)のポイントまとめ。

振り返り

PMプラクティスと被るので割愛。

SIerの特徴

AS-IS

  • QCD PM
  • ほぼ、見積&品質なんじゃないか?と言う気もした。
  • メンバシップ&比較優位で組織階層を上って行く。的な事業構造が読み取れる。
  • 地道にコツコツと、QCD厳守して事業にコミット(何処かでルーチン化している)。
  • 突出した能力仕事と言うスコープが少ない(地道にコツコツも能力ではあるが)。
  • アカウント系PM
    QCD PMより幅広い。
    • プロジェクト立上げ。
    • ビジネス検討(とは言えSIスキームの範疇)
  • ココ、20年で、特にPMBOK輸入により、内部のPMスタックは厚くなったけど、
    技術スタックは内部では無く外部が厚くなっていく傾向がある(≒外注依存の側面)。
    (とは言え、専門外の話と言う事もあり、PMが最も恐れている点でもある)

TO-BE

  • 元々、超上流(引合、見積)が重要だったので、
  • 今後、事業企画の重要性が高まるものと考えられる。
  • 具体的には、
  • カスタム・メイド型からレディ・メイド型へのシフト
  • DX(デジタル・トランスフォーメーション)
    PoC → 移行 → サービス化 → サービス・マネジメント
  • 世代間での違い。
    • おっさんはスタックの組み方に拘る。
    • 若手はスタックに何を投入すれば何が返って来るか、
      造り手以上に、ユースケースに詳しくなる。

傾向がある。

見積立上

SI事業の特徴的フェーズ

SI事業ではPMが立上げ前を担当。

  • 引合い前(ビジネス面)
  • 見積もり
    • 試算見積(予算化)
    • 概算見積(引合い)
    • 確定見積(基本設計完了後)

問題処理型から計画重視型へ。

  • 計画立上げ前の影響が大きい。
    故に、立上げ前の重要度が高い。

立上は、特に、重要性が高いと言われている。
 損益は、立上(の見積)で5-8割(仕様確定で8-9割)が決まる。

AS-IS と TO-BE

フェーズ・ゲート

案件審査

案件一覧 → 案件審査 → プレ・アセスメント

プレ・アセスメント

見積リスク診断

受注リスク診断

  • サービス仕様書 → 受注リスク診断 → PM計画審査
  • 受注(契約)、PM任命(ココまでが立ち上げプロセス相当)

PM計画審査

  • プロジェクト計画書 → PM計画審査 → 工程会議
  • 以降、PMBOKのPMのスコープ(PM契約期間)

その他の会議体

  • 工程会議、損益会議
  • 上流完了判定審査
  • 発注時審議
  • 稼働前レビュー
  • 完了報告会

スコープ・マネジメント

スコープ関連

スケジュール関連

  • 基本的に、WBSCPMの重要性が高い。

コスト関連

その他、関連深い項目

  • SIでは、コミュニケーションの多くが、会議体開催・運営になる。

品質管理

概要

考え方

  • ≒ユーザの満足度
  • プロダクト品質とプロセス品質
  • プロダクト品質
    テスト、検査重視
  • プロセス品質
    マネジメント、監査重視
  • 設計品質と製造品質
  • 設計品質
    外部仕様、魅力的品質
  • 製造品質
    内部仕様、当前の品質
  • Vモデル(造込工程とテスト工程)
  • 基本設計 → 総合テスト、システム・テスト
  • 機能設計 → 結合テスト
  • 詳細設計 → 単体テスト
  • コーディング → デバッガ・机上
  • 機能要件
    ソフトウェアの機能
  • 非機能要件
    システム全体の機能要件以外。

知識エリア、体系、規格

  • 体系:SQuBOK
    ソフトウェア品質知識体系
    (Software Quality Body of Knowledge)
    • 基本概念
    • 品質マネジメント
    • 品質技術
  • 国際標準:ISO9001
  • あらゆる業種・企業活動に適用可能な
    品質マネジメントシステムの国際規格
  • 7つの品質管理原則に基づいている。
    • 顧客重視
    • リーダーシップ
    • 人々の積極的参加
    • プロセスアプローチ
    • 改善
    • 客観的事実に基づく意思決定
    • 関係性管理
  • 管理基準(仕様、ルール)
  • ガイドライン(実施要領)
    • 指標と基準値
    • 手段、手法、手順
    • ノウハウ、帳票
  • プロセスマップ(俯瞰図)

ポイント

バラつき防止(統一した造り込み)

バグの造り込み防止と上流での摘出

品質状況に応じたテスト内容のコントロール

悪循環(負のスパイラル)に陥らない

  1. 進捗遅延の発生
  2. 低スキルの要員の増員
  3. 品質劣化
  4. バグの潜在化(1.に戻る)

品質確保プロセス

工程毎のプロセス

  • 計画
    • 品質
      • 品質管理ランクの決定
      • 品質管理プロセスの策定
  • 設計
  • 計画
    • レビュー計画
    • 品質管理実施要領の作成
  • 実行
    • 設計書作成
    • レビュー実施
    • 指摘管理、品質監視
  • 評価
    • 品質評価、品質向上
    • プロセス改善
    • 工程完了判断
  • 計画
    • テスト計画
    • 品質管理実施要領の作成
  • 実行
    • テスト項目の作成とレビュー
    • テスト実施
    • バグ管理、品質監視
  • 評価
    • 品質評価、品質向上
    • プロセス改善
    • 工程完了判断
  • 計画
    • 保守計画
    • 作業手順策定
  • 実行
    計画・手順に準拠して作業実施
  • 評価
    • システム見直し
    • プロセス改善

第三者による検査

  • ドキュメント検査
  • プログラム検査
  • サンプリング検査
  • プロセス監査

ガイドライン(実施要領)

  • 指標と基準値
  • レビュー
    • 指摘密度(n件 / m項)
    • 時間密度(n時間 / m項)
  • テスト
    • テスト項目割合
      ・正常系
      ・異常系
      ・限界 / 境界系
      ・インターフェイス系
  • テスト手法
  • ホワイト・ボックス
    • 制御フロー・テスト(≒カバレッジ観点)
    • データ・フロー・テスト(≒CRUD観点)
    • トランザクション・フロー・テスト(≒業務処理観点)
  • 分析手法
  • 定量分析
    単体~結合テスト
  • 達成度評価
    「指標と基準値」に異常値が無いか?
  • 相関評価
    テスト項目密度と不良密度の相関
  • 時系列評価
    工程毎の不良密度(信頼度成長曲線)
  • クロス分析
    ・モジュール / テスト工程データ(規模、カバレッジ、密度)
  • 定性分析
    連動~統合~システム・テスト
  • 重要度別分析
    重要度:A、B、C
  • 不良種別分析
    仕様、プログラム、環境
  • 不良形態別分析
    新規、潜在、デグレード
  • 分析
    ・不良原因 / 作り込み工程
    ・未摘出原因 / 摘出工程
    ・1件分析(5W1H)
  • 帳票
  • エントリ系
    ※ 某承用語
    • R票(レビュー記録票)
    • S票(レビュー指摘票)
    • B票(障害管理票)
    • C票(仕様変更管理票)
    • P票(プログラム変更票)
  • 参照系
    • 品質評価帳票

インフラ運用・保守

インフラ運用・保守は少々、特殊。

インフラ

  • 工程定義がまちまちなので揃える。
  • デザイン・レビューが中心
  • 下記対象についてはテストが可能
  • 環境
    設計値と実機値が合致しているか?
  • シェル
    仕様書からチェックリストを起こす。
  • ジョブ、ジョブネット
    運用設計書からチェックリストを起こす。
  • 運用手順
    運用設計書からチェックリストを起こす。

運用・保守

稼働品質向上について。

  • 三現主義
    • 「現」場で「現」物を確認し「現」実を把握して対応する。
    • 事故受付 → 初動対応 → システム復旧 → 反省
  • 計画(plan)
    • 目標値設定
    • 施策立案
    • 点検・保守手順の確立
  • 実行(do)
    施策の実施
  • 通常時運用
    ・教育・訓練
    ・稼働分析(リソース / 故障)
    ・点検・保守手順の遵守
  • 障害時運用
    ・障害状況把握
    ・回復手順に依る業務復旧
  • 評価(check)
    • 目標値に対する実績評価
    • 問題の傾向分析
    • 問題の5W1H分析
    • 直接的原因と間接的原因(動機的原因)
  • 改善(act)
    評価(check)結果から改善策を策定する。
    • 再発防止と未然防止
    • 点検・保守手順の改善
  • 目標値設定
  • インフラ
    • 可用性
    • ダウンタイム / 回
    • サービス開始時間遵守率
    • バッチ処理時間遵守率
    • 障害回復時間(一次対策、本対策)
  • アプリケーション
    アプリケーションのアップデートのダウンタイム

ツール類

テンプレ

プロセス資産系

契約関連

フェーズ・ゲートと共に以下が
整備されていることがSIerの大きな強みと言える。

  • 標準契約書
  • サービス仕様書
    • 契約書の一部
    • 前提条件と制約条件
    • 認識合わせ、交渉のベース
    • 目次
      • プロジェクトの目的
      • システム対象化範囲
      • 業務要件 / 非機能要件
      • システム構成関連と作業範囲分担
      • 御社からご提示頂く資料など
      • 弊社納入物(成果物 / 資料)
      • 作業環境、作業場所
      • 作業開始条件 / 検収条件
      • 教育 / 訓練、運用 / 保守
      • 権利の貴族
      • 再見積(段階別契約)

リクス評価表

  • チェック・リスト形式
  • 過去に洗い出された
    • 定性的リスク分析
    • 定量的リスク分析

のナレッジ集になっている。

  • 受発注には二面性がある。
    • 発注:発注者はリスクを転嫁したい。
    • 受注:受注者はリスクを回避したい。

要求事項収集(QFD)

  • メーカー系ではQFDと言われガチ。
  • 以下の種類がある。
    • システム要件
    • 仕様発散防止
    • 機能優先度設定

SIer向けWBSテンプレ

SE作業関連のスコープ・スケジュール・コストの見積に利用される。

COCOM

開発期間限界モデル

  • 縦軸が工期、横軸が開発規模
  • 開発規模に必要な工期の目安

要求開発期間と工数の関係

  • 縦軸が工数倍率、横軸が開発期間率。
  • 工期1、工数1の時、
    工期を増減させた時、
    工数はどのように変化するか?のグラフ
    • 基本的に増減どちらでも増加する。
    • 短縮はリニアに増加する。
    • 引き伸ばしは徐々に増加する。

開発ツール

ステップ・カウント

カバレッジ・メジャー

以外にも色々ある。

PMIS

システム化されたプロセス資産系と言える。

FP規模見積もりツール

プログラムの見積(パラメトリック見積)

アーンド・バリュー(EVM)

SIerの独自性はあまり無い。

バグ・トラッキング・システム

  • レコードのエントリ
  • 上記レコードのステータス管理
  • 集計機能とフリー帳票
  • B票のテキスト・マイニング
    (品質向上観点の抽出 ≒ 類似不良の発見)

システム・パラメタ・ツール

  • レポーティング・ツール
  • チェック・ツール

トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2022-08-26 (金) 14:35:56 (600d)