Google や Bing などの検索サイトで情報を得ている方は多いと思います。ただし、効率的な探し方でないと、目的のサイトになかなかたどり着けず、貴重な時間をロスしてしまいます。本ページでは、Google や Bing などの検索サイトで、効率的に情報を得る方法をご紹介します。
まず、検索サイトを使用した一般的な検索方法をご紹介します。なお、本ページの作成にあたり、以下のサイトを参考にいたしました。
検索したいキーワード (英単語または日本語の単語) を入力して、該当するキーワードがあるサイトを検索する方法です。たとえば、マイクロソフト で検索すると、「マイクロソフト」という単語を含むサイトがヒットします。
このキーワードの指定には、以下のような検索オプションがあります。
キーワード1 キーワード2
のように、半角スペースで区切ってキーワードを列挙すると、すべてのキーワードを含むサイトを検索できます。
ただし、時々指定したキーワードが検索に使われないことがあります。(すべてのキーワードを使って検索すると検索結果の数が減ってしまうところを、一部のキーワードを検索から外してでも広く検索するという機能のようです) このような場合、次に示すダブルクォーテーションを使うと、すべてのキーワードを含むサイトを検索できます。
"キーワード"
たとえば、Windows 10 や Visual Studio など、スペースを含む言葉を検索する場合、"Windows 10" のようにダブルクォーテーションで囲むことで、完全に一致するサイトを検索することができます。ただし、Windows 10 や Visual Studio のような一般的な単語であれば、あえてスペースを入れず、windows10、visualstudio というキーワードで検索することもできます。
また、先ほどご紹介した、キーワードが検索に使われない場合も、
"キーワード1" "キーワード2"
のようにそれぞれのキーワードをダブルクォーテーションで囲むことで、すべてのキーワードを含むサイトを検索できます。
キーワード1 OR キーワード2
のように OR をつけるか、
キーワード1|キーワード2
のように | で区切ることで、いずれかのキーワードを含むサイトを検索することができます。(ここで、OR は半角大文字で指定する必要があります)
キーワード1 -キーワード2
のように、キーワードの前に - をつけると、そのキーワードを除外することができます。
検索サイトに指定するキーワードは、大文字小文字を区別しません。つまり、
windows
と検索しても、
WINDOWS
と検索しても、結果は同じです。
キーワード site:サイト名
のように、site: オプションを付加して検索すると、 特定のサイトの中だけを検索できます。たとえば、
IoT site:microsoft.com
と検索すれば、マイクロソフトのサイト内で、IoT に関わる情報を検索できます。他にも、
キーワード site:microsoft.com/japan
とすれば、日本マイクロソフトのサイト内に限定できます。詳しくは、マイクロソフトのサイトからの検索をご覧ください。
一般的な単語であれば、日英を気にしなくても、検索サイトが自動的に翻訳して検索してくれます。たとえば、
memory leak "windows server 2003"
と検索すると、「memory leak」が自動的に「メモリリーク」と翻訳され、「memory leak」と「メモリリーク」の両方の情報を得ることができます。また、
excel comparsion|比較 2003 2007|2010
のように | をつけて検索すると、「comparison」または「比較」の情報を得ることができます。このようにしても、日本語・英語の両方の情報を得ることができます。
日本語の情報だけに絞りたい場合は、こちらのサイトのように、検索ツールを使うことで可能です。また、この他にも、検索キーワードに日本語を含めることで、日本語の情報だけに絞ることができます。たとえば、先ほどの「memory leak」の例では、
memory leak "windows server 2003" の
とします。日本語の文章には、ほぼかならず助詞として「の」というひらがなが入ると思われますので、「の」をキーワードに含めることで、日本語の情報だけに絞ることができます。
マイクロソフトのサイトは情報・対象者など情報の幅が広いので、製品情報やサポート情報をたどって探す際には、遠回りをする可能性があります。
以下に、主なマイクロソフトのサイトを列記します。この中で、該当しそうなサイトからリンクをたどるか、 site: 指定で検索します。ここで、日本語のサイトには、 japan あるいは ja-jp が付いています。
日本語のサイトは、URL の ja-jp を en-us に変更すると、同じ文書の英語のページが表示されます。ここで、日本語のサイトは、英語のサイトを機械翻訳したものである可能性があります。もし機械翻訳された文章がわかりにくい場合は、URL の ja-jp を en-us に変更し、英語のサイトからたどるほうが、探したい情報が早く見つかる可能性があります。
# | サイト URL | サイト説明 |
1 | http://www.microsoft.com/ http://www.microsoft.com/japan | サイト TOP |
2 | http://technet.microsoft.com/en-us/ http://technet.microsoft.com/ja-jp/ | Technet, サーバー系製品ドキュメント |
3 | http://msdn.microsoft.com/en-us/ http://msdn.microsoft.com/ja-jp/ | MSDN, 開発系ドキュメント |
4 | http://office.microsoft.com/en-us/ http://office.microsoft.com/ja-jp/ | Office 系製品サイト、Office 系ドキュメント |
5 | http://onlinehelp.microsoft.com/en-us/ | SystemCenter?(一部), Office365, Intune 系ドキュメント |
6 | http://support.microsoft.com/ | サポート情報 |
7 | http://support.microsoft.com/lifecycle/ | サポートライフサイクル情報 |
8 | http://support.microsoft.com/lifecycle/search/default.aspx | サポートライフサイクル情報/サポート期限検索 |
9 | http://technet.microsoft.com/en-us/evalcenter/default.aspx | 評価版ダウンロード |
10 | http://technet.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/default.aspx | 最新バージョン, 最新の Beta/RC 版のダウンロード |
11 | http://www.microsoft.com/presspass/ http://www.microsoft.com/japan/presspass/ | News Release |
12 | http://www.microsoft.com/download/en/ http://www.microsoft.com/downloads/ja-jp/ | Microsoft Downlaod Center |
コミュニティ系サイトは、
などの情報が豊富であることが特徴です。フォーラムサイトなどの場合、マイクロソフトによる公式情報ではない可能性がありますが、製品/サポート情報サイトで公式情報が見つからなかった場合でも、問題の解決の糸口として有効です。
# | サイトURL | サイト説明 |
1 | http://blogs.msdn.com/ | 開発系 マイクロソフト社員のブログ |
2 | http://blogs.technet.com/ | ITpro 系 マイクロソフト社員のブログ |
3 | http://answers.microsoft.com/en-us http://answers.microsoft.com/ja-jp | マイクロソフト コミュニティ 個人/一般ユーザー向けのフォーラムサイト。 だれでも参照/検索可能。 Live ID があれば、書き込みも可能。 |
4 | http://social.technet.microsoft.com/Forums/en-US/categories/ http://social.technet.microsoft.com/Forums/ja-jp/categories/ | TechNet? Forum 個人/一般ユーザー向けのフォーラムサイト。 だれでも参照/検索可能。 日本語のページで検索がうまくいかないようでしたら、英語のページでも検索してみてください。 Live ID があれば、書き込みも可能。 |
5 | http://social.msdn.microsoft.com/Forums/en-US/categories/ http://social.msdn.microsoft.com/Forums/ja-jp/categories/ | MSDN Forum 個人/一般ユーザー向けのフォーラムサイト。 だれでも参照/検索可能。 日本語のページで検索がうまくいかないようでしたら、英語のページでも検索してみてください。 Live ID があれば、書き込みも可能。 |
6 | http://channel9.msdn.com/ | マイクロソフト社員インタビュー, 製品デモ video |
7 | http://www.codeplex.com/ | マイクロソフトが運営するオープンソース リポジトリ。 開発系のサンプル、サーバー系のテンプレートなど、ソース・ドキュメントが多数。 マイクロソフト社員からの提供も多いですが、マイクロソフト社員でなくても登録・公開できますので、公式の情報も漏れなく探してください。 |
何かシステム開発においてトラブルが発生し、フォーラムサイトで原因および解決方法を探す場合、以下の点に注意してみてください。
トラブル時よりも、新製品情報を検索するときに有効です。
検索の際は、
を一緒に指定すると、絞込みが早いと思われます。
マイクロソフト以外のコミュニティサイトも、
のような情報が豊富です。そのため、多数の既知情報が見つかる可能性があります。
ここで、
site:okwave.jp ベストアンサー windowsupdate 起動しない
のように、キーワードに ベストアンサー や おすすめ などを付加すると、回答のあったものを優先して探せる可能性があります。
ここでは、いろいろなケースを想定し、さきほどご紹介した、検索サイトでの検索方法をもとに、キーワードの指定方法をご紹介します。
広く、多くのサイトから情報を得る場合は、サイトを限定せず、通常のキーワード検索を行います。
必要に応じて、「特定のサイトの中だけで検索する」でご紹介した、キーワード+サイト指定検索を行います。以下に、例をいくつかご紹介します。
site:microsoft.com/japan 発売|リリース office|sharepoint
日本マイクロソフト内で、office または sharepoint の新製品発売に関する情報を得ることができます。
site:microsoft.com visualstudio edition professional|ultimate difference|comparsion
microsoft サイト全体で Visual Studio のエディション比較の情報を得ることができます。
site:blogs.msdn.com virtualpc -2004 windows7 script
MSDN 開発ブログの中で、Windows 7 と Virtual PC 7 (2004除く) script に関するブログの情報を得ることができます。
string や windows のような、一般的な単語で検索すると、検索結果が多くなりすぎてしまい、目的のサイトにたどり着くのに時間がかかってしまいます。必要に応じて、
string C# 初期化
など、キーワードを増やし、ヒットするサイトを絞り込むことで、目的のサイトにたどり着きやすくなります。
C# や C++ など、記号を含むキーワードであっても、検索サイトは正しく検索してくれる場合が多いです。もし検索結果が意図しない場合、
"キーワード"
のようにダブルクォーテーションで囲むと、正しい結果になる可能性があります。
たとえば、Microsoft Exchange Server についての情報を得たい場合を考えます。このとき、製品名の一部である
Exchange
で検索してしまうと、Microsoft Exchange Server の情報だけでなく、「交換する」「両替する」という意味の英単語としての Exchange の情報もヒットしてしまいます。このため、Microsoft Exchange Server だけの情報がほしいのであれば、
"exchange server"
のように正確な名前で検索します。
windows 7|10
office 2007|2010 -2003
.NET Framework が登場した当初、Visual Basic は「Visual Basic .NET」「VB.NET」と呼ばれていました。しかし、Visual Studio 2005 以降は、.NET の呼称がなくなり、「Visual Basic」「VB」と呼ばれるようになりました。このため、
VB
Visual Basic
で検索すると、VB6 や VBA の情報もヒットする場合があります。そのため、.NET Framework のプログラミング言語としての「VB」のみを検索するのであれば、
VB -VB6 -VBA
のように VB6 や VBA を除外します。加えて、一般的な単語で検索する場合の注意点でご紹介しましたように、検索するキーワードを増やすことで、目的のサイトにたどり着きやすくなります。
なお、VB のクラスライブラリ (.NET Framework の API 仕様など) の使い方を調べる場合、あえて C# で調べたほうが見つかりやすい場合があります。それは、以下の理由からです。
ここでは、
など、発生したエラーの情報をキーワードに指定して、エラーの発生原因や対処方法などを検索するケースを考えます。
使用する製品やツールなどにより、エラーコードはまちまちです。たとえばマイクロソフト製品の場合、エラーコード (HRESULT) は「0x8007000E (16 進表記)」または「2147942414 (10 進表記)」で表示されます。通常は、
エラーコード 製品名
のように、エラーコードと製品名を AND 検索することで、エラーの発生原因などを突き止めていきます。
ただし、一般的でないエラーコードの場合、検索結果が極端に少ないことがあります。その場合は、製品名を外してエラーコードのみで検索し直すと、Windows (OS/PlatformSDK) や Visual Studio(開発系) での同じエラーコードの情報が見つかる可能性があります。(別の製品で同じエラーコードを使っていた場合、同じマイクロソフトが作った製品ですので、製品は違っていても、同じ発生原因/対処方法である可能性があります)
エラーメッセージは、エラー内容など、有益な情報が格納されている場合があります。
このため、エラーメッセージを正確に入手できたら、そのメッセージをそのままキーワードにして、検索を行います。文章であっても、検索エンジンがキーワードに分割して検索してくれます。
このように、キーワードや検索オプションによる絞り込みを行うことで、検索を行います。検索結果は一覧で表示されますが、ここでの見方 (解釈) も重要です。
一覧の中で、マッチしたキーワードは太文字で表示されます。ここで、以下の点に注意します。
たとえば、システムを開発している中で、ある機能の実現可能性を調査するケースを考えます。ここで、
「○○というツールを使えば、××することができる」
のように、できることを証明することは比較的容易ですが、
「××することはできない」
という、できないことを証明することは一般的に「悪魔の証明」と呼ばれ、困難です。調査にかけられる時間を考慮して、必要ならサポートに問い合わせる選択も検討します。
ブルースクリーンとは、Windows OS に何かしらの異常があった場合に表示されるメッセージを言い、そのメッセージの背景色から「ブルースクリーン」と言われます。ブルースクリーンになった場合は、
エラーコード(16 進表記) hang|blue|bsod|reboot
のように、ブルースクリーンになったことを示すキーワードを付加します。(BSOD とは、Blue Screen Of Death. の略です)
また、STOP エラーや Blue Screen の際には、上記のエラーコードと共に、4 個の 16 進表記の CPU レジスタ値が表示されることがあります。CPU レジスタ値は環境に依存するため、まずは、CPU レジスタ値をキーワードに含めないで検索し、その後、必要に応じ更に絞込む際に使用します。
現象を表すキーワード hang|response
のように、hang|response のキーワードを付加します。
これまでにご紹介した検索方法を使って、具体的にあるツールを調査する場合の手順をご紹介します。ここでは、Azure SQL Database elastic database tools というツールについて調査するケースを考えてみます。
まず、この Azure SQL Database elastic database tools がどのようなものなのかを調査します。Azure SQL Database とありますので、マイクロソフトのクラウドサービスであることが推測されます。したがって、まずはマイクロソフトのサイトの中から、このツールについて検索してみます。
site:microsoft.com Azure Database Elastic tools
で検索すると、いくつかの情報が見つかります。まずはここから、このツールについての概要を知ることができます。この中で、
などの内容を確認すると、このツールについて概要を知ることができます。
上記のサイトからさらにリンクをたどって情報を得るか、
Azure Database Elastic tools 使い方
など、キーワードで絞り込むことでより詳細な情報を得ることができます。使い方などは、マイクロソフト以外のサイトにもたくさん情報がありますので、広く情報を得るとよいと思われます。
このようにして、新機能などを調べたいときや、エラーが発生してその原因を調査したいときなどに、検索サイトをうまく活用して効率的に情報を探してみてください。