.NET 開発基盤部会 Wiki」は、「Open棟梁Project」,「OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会」によって運営されています。

目次

概要

エンジニアリング・プロセスのマネジメントに近い。

源流

  • 製造業はQCDの三つの柱で成り立っているとされる。
    • Qは品質 (Quality)
    • Cはコスト (Cost)
    • Dは納期 (Delivery)
  • 生産技術部門はコストの責任部門
    • 製造業においては、企業の中核的な機能を担う重要な部門。
    • 活動の成果は企業の業績に直結するため、
      発言範囲は生産現場から経営企画にまで及ぶ。
  • 学問的知識に加えて、それぞれ加工技術の専門知識と経験が必要とされる。

昨今

QCDF

  • 環境変化に柔軟に適応することが重要になってきたことから、
    QCDにFは柔軟性 (Flexibility)が加えられ、QCDFと言われている。

PQCDS

  • QCD - QCDFはあくまで単に物を"造れば売れる
    "大量生産時代のプロダクトアウトの思考を基礎にしている。
  • そこで新たにPSの2要素を加味し、"売れる(売れた)物を造る"
    マーケットインのサービス業的発想への転換を示唆する。
  • 顧客の望む品物(P=多品種)を、
  • よい品質(Q=高品質)で、
  • 安く(C=低コスト・市場価格)、
  • 速く(D=短納期)、
  • かつ安全(S=安全第一)に

提供、サービスする

上流へのシフト

  • SCMとビジネスモデルに書いたようにより高い価値を産むには、
    上流へのシフトが必要になってきており、生産技術が現場から
    遠ざかるようになり、生産技術者の育成が困難になってきた。
  • これ以外に、生産拠点が、先進国から新興国に移っているという話もある。

詳細

歴史

産業革命

  • 動力機関として使用可能な蒸気機関が発明された。
    • 余剰労働力が大量に発生した。
    • 生産調整もなかったため不景気(生産減少)という状態も発生した。
    • 不景気の中、より高い生産性を実現し競争に勝ち残るための専門職、生産技術者が出た
  • 18世紀後半、
  • イギリスは
    • それまで禁じていた機械の輸出を認めるようになる。
    • イギリスは軽工業から重工業に移行する。
  • 結果、
    • 欧米で一気に工業化が進むことになった。
    • アメリカでは、最初から経営や株式、民主主義といった
      システムを駆使してアメリカ合衆国を作り上げていった。

工程設計の誕生

  • 1888年、アメリカのフレデリック・W・テイラーが科学的管理法を提唱する。
  • これは今で言う工程設計による標準工数を設定し、製品ごとの原価を決定する手法
    • 時間寄与ではなく成果主義になり、労働者のやる気が喚起された。
    • 経営者から見ても原価の管理が可能になるというメリットが得られた。
  • これにより、製造業の収益性が大きく向上し、
    生産技術の基本として現在では全ての製造業で行われている。

生産ラインの誕生

ライン生産方式、フォード生産システムとも呼ばれる大量生産の方法

  • 高い品質と低コストで自動車を生産することを可能にした。
    • 工程を細分化し、仕事を誰でも出来る単純な作業にすることで熟練工が不要にした。
    • さらに一つ一つの作業を効率化することによって、単位時間当たりの生産量を上げた。
  • この頃、以下が始められた。
    • 設計段階での、生産技術者による生産性検討
    • ライン設計やタイムスタディといった生産技術の基本的手法

組織論の誕生

  • 人間に単純作業を強いる生産方法が問題になった(過酷な労働、労働者の使い捨て)。
  • エルトン・メイヨーが1927年から5年間、労働者のやる気に初めて科学的な光を当てる。
  • これを契機にこの研究は組織論、産業心理学、人間工学などへと発達していく。
  • 現在日本の企業でも行われている、目標管理制度やセル生産方式の源流。

品質管理の誕生

PMP

日本における生産技術

  • 富国強兵
    富国がすなわち生産技術
    • 殖産興業の官営の工場(製糸場、紡績所などの軽工業)
    • 技術も経営も欧米からのエンジニアによって運営されていた。
    • 後のトヨタ自動車の元となった豊田自動織機などの新興企業が生まれた。
  • 第二次世界大戦
    • 海軍が主体で艦船建造の生産技術が徐々に蓄積されていった。
    • 1920年頃には船舶生産能力300万総トン/年と世界のトップレベルに達する。
    • ミッドウェー海戦後、船舶と航空機を失うと、民間企業に生産技術が移植される。
      • 部品の制式化は戦後に日本工業規格(JIS)へと受け継がれる。
      • 造船業、自動車、建設機械、家電の生産に継承され高度経済経済成長の基礎になる。

現在

工数と工程設計

工数とは、製造原価を決定する数値で、工程設計によって計算される。

生産性検討

  • 生産性検討とは、商品開発に対する合理化活動。
  • 具体的には、設計図に生産性を加味するために行う設計部門と生産技術部門、
    あるいは製造部門の担当者を織り交ぜて行う図面の検討作業のことである。
  • 材料の歩留まり、作業性などを図面を見ながら話し合い、
    可能な部分はその場で図面に織り込んでいく。
  • コンカレント・エンジニアリング
  • 設計と生産性検討を同時に進める事をコンカレント・エンジニアリングと呼ぶ。
  • 3DCADが普及により生産性に関する要望を早期に製品へ反映しやすくなった。
  • 各製造工場と以下の機能で連携するソフトウェア、システムも存在する。
    • 応力解析システム
    • オフラインティーチングシステム
    • 作業性解析システム
    • コスト見積システム
    • ラインシミュレーションシステム
  • サイマルやサイマル活動
    • アセンブリ(組立工程)化により製造コストの90%は、設計段階で決まるようになる。
    • 設計段階で如何にコスト削減のアイデアを織り込むかが重要となってきた。
    • ココでは、如何にして、低いコストで合理的に生産するかを考える。
      • 設計の初期の開発段階から生産性を織り込むケースが増えてきた。
      • 戦略的にコストを下げるために、図面を描く前から生産技術者が設計に参加する。

設備計画

  • 工場の設備を導入したり、工場自体を設計する
  • 工場新設などの高額な設備投資の場合、その出来不出来は
    企業の経営に大きな影響を及ぼすため、経営に関する知識が不可欠。

技術開発

企業は少しでもコストパフォーマンスの高い製品を提供することが求められている。

  • 新技術の開発
  • 生産設備
    • 新規導入
    • 生産効率を高めるための改造。

生産性指標

  • 固定費
    産量にかかわらず必要となるコスト
  • 変動費
    生産量に比例して必要となるコスト
  • 損益分岐点
    一般に固定費が少ないほど損益分岐点は低くなる。
  • 工数消化率
    工数消化率 = 実績工数 / 計画工数
  • 操業度
    簡単に言えば残業時間の平均。
    0~1に入る数値であることが望ましい。
  • 稼働率
    稼働率 = 稼動時間 / 就業時間
  • チャージ
    労働者の時給に、設備の償却費や間接人員のコストをみなしで加えたもの。
  • 製造原価
    製造原価 = 製造工数 x チャージ + 材料費
  • 仕切価
    • 工場出荷価格、工場卸値、SVMとも言う。
    • 工場からディーラーへ供給される時の製品の価格

SCMとビジネスモデル

  • 供給連鎖管理(SCM : Supply Chain Management)
    1980年代からサービス業の顧客中心の考え方を取り入れられるようになった。
    • それまでも製品の品質や機能において満足度を上げる努力は行われてきた。
    • 更に納期やアフターケアなどのソフトの面でも顧客満足度を向上させる。
  • ビジネスモデル
    中間在庫の位置でビジネスモデルが区別される。
  • 以下のようなビジネスモデルがある。
  • 在庫販売(STS)
    顧客が在庫を見て注文する(Ship to Stock)
  • 見込生産(MTS)
    見込で生産した在庫に顧客が注文する(Make to Stock)
  • 受注組立(ATO)
    顧客注文により最終の組み立てをする(Assemble to Order)
  • 受注仕様組立(CTO)
    顧客の注文した内容に従った仕様で構成管理をして納入する(Configure to Order)
  • 受注加工組立(BTO)
    顧客注文後に加工組み立てをして納入する(Build to Order)
  • 受注生産(MTO)
    顧客注文後に原材料調達をし生産納入する(Make to Order)
  • 受注設計生産(ETO)
    顧客の注文に従い設計し生産納入する(Engineer to Order)
  • 購買代理業者
    スクラッチのSI:受注設計生産(ETO)-受注生産(MTO)
  • パッケージャ
    ・SIテンプレ:受注生産(MTO)-受注仕様組立(CTO)
    ・ノンカスタマイズのパッケージSI:受注仕様組立(CTO)-受注組立(ATO)
  • 要素提供者
    プロダクト開発・販売:見込生産(MTS)-在庫販売(STS)
  • DELLはBTOと呼ばれる、
    ビジネスモデルで短納期と低コスト化を実現した。

次期

昨今、ITとOTの融合が進んでいる、先進工場の例。

(情報しかないITでも情報分析と自動化は、それほど進んでいないので、
当然、そもそも、情報化が進んでいないOTの情報分析と自動化は、
ソレ以上に進んでいないと言える。)

コンセプト

4Mデータの高効率生産モデルへ組み込み。

  • 4Mデータ
  • Human
    • 収集されるべき情報
    • スキル差に依るバラツキ
  • Machine
    • 収集されるべき情報
    • コレについては課題解決済。
  • Material
    • 収集されるべき情報
    • 資材系の納期などのタイミング
  • Method
    • フィードバックされる情報
    • 例えば、類似設計不良の防止など。
  • 高効率生産モデル
  • 実世界(フィジカル空間)

    ↓ ↓ ↓ Sense:現状把握 ↓ ↓ ↓(Human, Machine, Material

  • 情報世界(サイバー空間)

    ↓ ↓ ↓ Think:把握後の考察 ↓ ↓ ↓

  • 知識モデル世界(ナレッジ空間)

    ↓ ↓ ↓ Act:考察結果の展開 ↓ ↓ ↓(Method

  • 実世界(フィジカル空間)

事例

  • 多品種少量1台流し
    (混流1個流し生産ライン)の例
  • 目的
    大量生産並みの品質・効率
  • 手段
    • 生産現場の見える化
    • 知識属人性からの脱却
    • 暗黙知の形式知化
    • 品質・効率の向上
  • ソリューション例
  • 生産情報の自動生成
    3次元CADデータを活用
    (以前は2D化をしていた)
  • 作業ビューアの活用
    ビューアで作業時間を計測可能。
  • 進捗・稼働監視
  • データ分析・フィードバック
    • ボトルネック作業の改善
    • 類似設計不良の防止
    • 生産計画の自動生成

DX関連

次世代の生産技術、DXと関連が多いが、
関連技術は、以下のように活用されている。

  • IoT
    データの収集
  • ビッグデータ
    蓄積されたデータの分析
  • AI
    データ分析(こうして見るとフロントとバックで利用される)

あまり、本質的ではないが、中小向けでは、
RPA、ローコード / ノーコード等も組み合わせられている。

生産管理

生産技術によって造り込む(造り込んだ)生産ラインのマネジメント。

生産管理の活動

経営計画、販売計画に従って生産活動を計画し、組織し、統制する総合的な管理

生産計画

製品の生産量、生産期限を計画することで、
販売計画と連動した生産を行うことが重要。

  • 生産能力管理があり、生産能力の中で生産量の計画を構築する。
  • 生産能力に以下を加味して、計画(週報)などを順次決めていく。
    • 販売計画の優先順位
    • 在庫管理から品不足を回避する優先順位

プッシュ型・プル型

生産組織

生産計画を遂行する際に経営資源を
最大限活用するためのシステムを構築

生産統制

生産計画を達成(チェックと改善)するための進度管理全般

  • 製造工程が正常に運営されているかを監視、
  • 計画遅延が発生しそうな場合には、速やかに対策を講じる。

生産活動業務

購買

  • 材料および冶工具の調達
  • 適正な購買先の選定
    • 単価交渉
    • 品質管理
    • 納期管理
  • 在庫管理
    • 在庫管理
    • FIFO管理
    • ロット管理
    • 催促
  • 払出管理

調達マネジメント

工程管理

生産現場で不能率が発生しないように各種行動計画を立てる。

  • 計画に従って、工程割付、作業員割付を行う。
  • 工程品質・工程進捗の状況情報を監視・管理。

製品品質管理

  • ロット別、入庫日別の品質管理を行う。
  • また、ロット別の品質劣化情報を社内へ発信する。

製品出荷

販売計画、出荷指示、納期管理をもとに、出荷指図、物流手配を行う。

在庫管理

  • 在庫が多すぎると
  • 製品寿命による廃棄リスク、
  • 価格変動のリスク、
  • 保管費、
  • キャッシュ・フローの悪化

など、経営費用が余計にかかる。

  • 在庫は
    • 製品別
    • ロット別
    • 保管場所別
    • 位置別

に管理する。

  • 在庫
    • 生産工場が抱える在庫
    • 販売事業場管轄の在庫

原価管理

  • 製品の製造原価(標準原価と実際原価)を管理する。
  • 製品の歩留まりを、ロット別、工程別に管理する。

開発計画

  • 新製品の開発立案などを行う。
  • 中長期計画の一環として行われる。

QCDQCDFPQCDS

QCD

  • 初期のフォードシステム(T型フォード時代)
  • Qは品質 (Quality)、Cはコスト (Cost)、Dは納期 (Delivery)

QCDF

  • GMのスローン方式(フレキシブル大量生産システム)
  • QCDに柔軟性を加え定期的なモデルチェンジを実現。

PQCDS

  • リーン生産方式(主にトヨタ生産方式(TPS
    • マーケットイン(売れる(売れた)物を造る)から
    • カスタマーイン(多様化する顧客ニーズに早く対応する)へ。
  • 基本概念
  • ジャストインタイム(Just In Time;JIT)
    • かんばん(Kanban)
    • 平準化(Heijunka)、多能工化
  • ムダ(Muda) 7つのムダ
    • 作り過ぎのムダ
    • 手待ちのムダ
    • 運搬のムダ
    • 加工そのもののムダ
    • 在庫のムダ
    • 動作のムダ
    • 不良をつくる
  • 仕掛け的なもの。
    • アンドン(Andon)
    • ポカヨケ(Poka-yoke)
  • コンセプト的なもの。
    • 自働化(Jidoka)
    • 改善(Kaizen)
    • 見える化(Mieruka)
    • 標準作業時間

プッシュ型・プル型

  • QCDFPQCDSの流れで、多品種少量生産が必要。
  • どちらもサプライヤから「必要なときに必要なモノを必要な量だけ」納品してもらう必要がある。

プッシュ型

  • 需要を予測し、生産計画を立てて製品を市場に送り出し(Push)する「見込生産」
  • 販売側のコミットで「内示」を出すのも、プッシュ型に近いやり方になる。

プル型

確定した需要に応じて引きとられた(Pull)消費分を補充していく「受注生産」

  • トヨタはジャスト・イン・タイム(JIT)と呼び、日産は同期生産と呼ぶ。
  • 実は、多品種少量、受注生産型とは相性が悪い
    (以下の前提条件を満たしている必要がある)。
    • 生産の平準化(量の平準化、種類の平準化)
    • 定量在庫を決めて管理
    • 期間安定的に商品を製造
  • 実施は、完全なJITにならないので事前に、部品別の発注量の「内示」を出す。

内示の存在

  • 「内示」には「需要の先読み」行為が不可欠になるが、誤差 ≒ 在庫や欠品のリスクが出る。
  • この需給ギャップのリスクのヘッジ方法が会社によって異なることがある。
  • 例えば、日産は生産側が負うのに対して、
  • トヨタでは、バッファー在庫を用い、販売側が負うことになる。
  • 内示でPushして、かんばんでPullするのがTPS(トヨタ生産方式)。
  • 需要(の変動)に敏感な販売側にコミットしてもらう方が合理的。

ソフトウェア生産技術

生産ラインとの違い

転写とQCD

  • 転写技術
    生産ラインとの最も大きな違いは、製造工程(転写工程)の比率
    • 製造工程の比率が低い(設計工程の比率が高い)。
      • プログラミング作業には設計作業が含まれる。
      • キーパンチャーの作業や媒体のコピー部分が製造に該当する。
  • ソフトウェアは、製造業に比べ、知的労働集約型部分の比率が大きく、
    特に、昨今のソフトウェア開発は「製造業」的では無くなってきている。
  • 維持向上技術
    これは、QCDと呼ばれる。
    • 製造工程(転写工程)よりも設計工程に必要とされる。
    • 同様に、QCDQCDFPQCDSと変化している。

生産システム

特徴

  • プロセス・モデリング
  • 仕様書・設計書テンプレートの作成
  • 開発言語や、統合開発環境の修練
  • ドキュメント類の作成
    ・処理方式設計書
    ・開発ガイドライン

生産性の考え方

  • ソフトウェア系の特徴としては、
    • 製造工程の比率が低い(設計工程の比率が高い)。
    • 生産性実績把握管理はされているがプロジェクト毎の変動が大きい。
  • 以下の様にも言われている。

能率

指定の工程範囲の実績値を収集し、見積に活用する。

  • ステップ生産性
    • ステップ・カウント・ツールを使用する。
    • ツールの仕様や測定方法は企業によってケースバイケース
    • 結果として、標準化されていないデータとなる。
  • FP生産性
    • FPのカウント方法は標準化されている。
    • ただし、カウント方法が複雑でデータ作成され難い。
    • 結果として、実績データ数が少ない状態。
  • 集計方法
    以下のような観点で集計する事が多い
    • 言語別
    • アーキテクチャ別
    • 業種 / 業務別
    • 新規 / 改修 / マイグレーション
  • ポイント
    • 単位FP辺りのステップ数が多い言語(例えばC言語等)の方が、
      ステップ生産性は高くなるが、実際の生産性、例えばFP生産性は低くなる。
  • 生産性の殆どは、見積段階で決まる。
  • 予算が多い案件は、
    暗に品質重視である事を意味し、生産性は低くなる。
  • 見積に跳ねない生産性向上施策は、
    浮いた工数を品質向上に充てるため、
    生産性向上ではなく品質向上に寄与する。
  • 例えば、オフショアなどの施策は見積に跳ねる。
    品質も、原価低減が出来ているので、
    マネジメント系の自助努力でなんとかなる。
  • プロジェクト毎の変動要因は、通常、
  • 企業によって、リスク・マネジメントされているため、
    企業が保有すリスク登録簿的なモノを参照すると良い。
  • テクノロジ的難易度に関する変動リスクは予測し易いためか、
    影響のある変動要因には、予測し難い人的リスクが目立つ。
  • プロジェクトのリスクについては、以下が参考になる。

    ITプロジェクトのリスク予防への
    実践的アプローチ - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
    https://www.ipa.go.jp/files/000026834.pdf

効率

  • 粗利生産性
    • 案件毎の粗利率で生産性を定義する。
    • 粗利 ÷ 売上高
  • 人時生産性
    • 粗利に労働時間を加味する。
    • 粗利高÷総労働時間

※ 効率を向上させる方法が検討されている。

  • 業務上の、各種の冗長性の排除。
  • 受託スクラッチ開発から、造らない開発へ。
  • フロー型からストック型ビジネスへ。
  • 小口から大口顧客へ。
  • 基幹系からDX系へ。

歴史

~2000

  • ソフトウェアはハードウェアはおまけから始まっている。
  • 一方で、ハードウェア、ソフトウェアを製造する、
    工場(サプライサイド)の重要性は「変遷」により低下してきており、
    デマンドサイドへのベネフィット提供が重要になってきている。

2001~2010

2001~2010は、オープン化が大きく進んだ。

  • システム開発方法論には差別化要素がなく、
    在って当たり前のモノになって来た。
    • ドキュメント標準の基本形は経年により変化しない。
    • 代わりに、以下の辺りが新規開拓された。
      • 超上流工程の知識・技法を体系化
      • UI / UXデザインの知識・技法を体系化
      • なお、OOAP(UML)、SOAなどの開発方法論は失敗
  • IDE(統合開発環境)
  • 市販ソフト

に変化していった。

  • プロジェクト・マネジメント界隈では、
    モダンPM(PMBOK)・フェーズゲート管理の導入が進んだ。
  • テクノロジ関連の組織のプロセス資産(OPA)の開発 / 収集 / 蓄積が、
    組織単体でではなく、インターネット上で行われるようになった。

2011~2020

2011~2020は大きな変革が続いた。

  • 知識・技法の体系化のラインナップに以下が追加
    • サービス開発系の開発方法論(DevOpsAgile
    • 要件定義体系から業種別ビジネスアナリシスへ踏み込み。
  • クラウド
    • IaaS, PaaS, SaaS活用の拡大
    • コンテナ技術(DockerOpen PaaS)の登場と活用
    • インフラ構築の自動化
      ・SDx(Software Defined anything)
      ・IaC(Infrastructure as Code)
  • プロジェクト・マネジメント界隈では、
    PMBOK・フェーズゲート管理が定着し、
    初歩的なミスによる炎上案件は大きく減少。
  • 大手企業でも、テクノロジの範囲に止まらない、
    組織のプロセス資産(OPA)の開発 / 収集 / 蓄積を、
    インターネット上で行うようになってきた
    GitHub、Qiita、OSSコミュニティ、PM / BAサロンなど)。

2021~2030

200020102020 年の傾向からの予測

  • 開発方法論の重要性の比率は下がっていく。
    インターネット中心の時代になると、
    「御社独自の開発方法論とかあってもね...。」
    みたいな話になるので。
  • PMBOK、BABOK、ITIL

    特に、PMBOKは、第7版から「プロセス」や「成果物」から、
    「価値」(ベネフィット)に重きを置いた内容に変化した。

  • DevOps(BizDevOps、DevSecOps)

    アジャイル開発の更に延長のインテグレーションから、保守・運用からの
    フィードバッグの反映(再び、開発 → インテグレーション → 保守・運用)

  • 以下に関連する技術が隆盛する。
    • 技術の多様化、高度化が進み、
    • 競争力のある、PaaS、SaaS等、クラウド活用が進む。
    • ソレ等を用い、DX系のシステムなどの内製化が進む。
    • ただし、全部、内製出来る訳も無く、カスタマイズ量が
      少なくて済むパッケージやソリューションの開発・導入が増える。
  • 従って、以下が伸びる
  • 各種、担ぐ系のクロスセル
  • 各種、フロントエンド
  • 一部のバックエンド技術
  • 生産技術の在り方の変化
  • マーケティングの重要性が高まっていく。
  • クロスセルを主軸とした生産技術
    • 繋目部会的、繋目インテグレーション
    • 繋目の新技術の重要性の向上
  • プロトタイプ・モデル検証
    • 注力ポイントを見究め、
    • コア自作 or OSS選定し、
    • テンプレート整備を行う。
  • コンセプト、ユースケース、アーキテクチャ検証
    (サプライサイドの注力ポイントの消失に起因)
  • コンセプト
    主に、ビジネス面。
  • ユースケース
    エンジニアリングへの落とし込みだが、
    スキル単独のスコープ比率が減少して、
    ビッグデータAI等、複合的なスコープ比率が増加している。
  • アーキテクチャ
    ≒ プロトタイプ・モデル検証だが、IoTビッグデータでは、
    ・ミドルウェアの数やアーキテクチャのパターンが増え、コアの自作はスコープ外となった。
    ・ただし、テンプレート整備、テクノロジ系のリスク評価や対応計画の重要性が高まっている。
  • ガートナーが調査結果発表 日本企業のデジタル化は世界からの遅れが拡大
    https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2001/15/news069.html
    ・日本では、新しいことに挑戦して失敗すると、社会から必要以上にたたかれる。
    ・少なくとも、現場レベルが取り組もうとしている先進技術は、世界も日本もほぼ同じ。

継続的な傾向

1980年からの継続的な傾向は、

「エンドユーザーが賢くなった。」

と言う話があり、コレが以下に繋がっている。

  • オープン・アーキテクチャ
  • 顧客ニーズの多様化
  • 内製化、DXへの対応

変遷

デマンドサイドへのシフト

コモディティ化によりウィナーテイクオールが進むサプライサイド。
(GAFA、Microsoft、Oracleなどが隆盛し日本のメーカー製品はdisconに)

QCDからベネフィットへのシフト

QCDよりデマンドサイドへのベネフィット提供が重要になってきている(→ 価値)。

プロジェクトのプログラム化

ベネフィット創出にはプログラム・マネジメントが重要になってきている。

セグメンテーション

セグメント毎の違い。

規模

事業規模や案件予算規模。

サプライサイド・デマンドサイド

  • 最近は、
    • 脱自前主義(自社プロダクト開発・スクラッチ開発 → ソリューション化)で、
    • サプライサイドの一部が、≒ デマンドサイド化している。
  • サプライサイド
    自社プロダクト開発・スクラッチ開発
  • 言語レベル
  • テストツール
    • デバッガ
    • 障害対応
    • 自動化ツール
  • メトリックス
  • デマンドサイド
    (技術による)問題・課題の解決

参考

プログラム・マネジメント

トレンドの分析(シェア)

スタック&コラボレーション

GO/NOGO判定用事例データベース

認知バイアスのパターン

バリューチェーン分析

プロジェクト選定委員会運営

Wikipedia

生産技術

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%94%A3%E6%8A%80%E8%A1%93

生産管理

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%94%A3%E7%AE%A1%E7%90%86

ライン生産方式

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E7%94%9F%E7%94%A3%E6%96%B9%E5%BC%8F

セル生産方式

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AB%E7%94%9F%E7%94%A3%E6%96%B9%E5%BC%8F

品質管理

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%81%E8%B3%AA%E7%AE%A1%E7%90%86

OSSコンソーシアム

開発基盤部会 Blog

タイム・コンサルタントの日誌から


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2022-08-08 (月) 15:29:35 (620d)